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立ち往生

基本的にネタバレに配慮していないのでご注意ください。

三国恋戦記感想(玄徳)

三国恋戦記 乙女ゲーム感想

●玄徳
正直に言おう。このゲームは玄兄目当てで買った。だって声が三木さんだし。そしてドストレートにハマって一気にプレイした。玄兄まじかっこいいよ玄兄。

まず何がいいって、最初から安心感がハンパじゃない。器の大きい君主らしくドーンと構えて、得体の知れない花ちゃんをスルッと信頼して懐を開いてくれる。信用してほしければまず自分が相手を、を地で行く人。
落ち込む花ちゃんの頭をなでて慰めてくれて、欲しい言葉を欲しいタイミングでかけてくれて、これ以上にない兄っぷり(父っぷりか?)。

そんなみんなの玄兄が、とっさに皇帝よりも花ちゃんをかばってしまった時から、だんだん均衡が崩れていく。過去に飛んだ当初でも、川に落ちそうになった花ちゃんを抱きとめつつ「頼むから、目の届く範囲にいてくれ。気が気じゃない」と言いながらも、口調はお父さんのそれです。玄徳さん自身もたぶんそう思ってたよね。手のかかる子どもから目が離せない、ってね。

だけど花ちゃんはそうじゃない、自分は彼女を女として見ている、と自覚しちゃってからはもう、もう、えっどうしたの??ってぐらい最初の「いいお兄ちゃん」ぶりをブチ壊してくれましたね。信頼の厚い君主の顔してるけどさあ、ほんとは内面ドロドロなんでしょ?っていう。自分が抱く欲望の身勝手さに戸惑いつつ、大人の顔を繕いつつ、だけど綻びが隠せない。人間臭い!!! こういうの萌える。非常に萌える。

そして花ちゃんも人間臭くていい。最初はただ、玄徳さんの信頼に応えたくて策を出す。玄徳さんに死んで欲しくないっていうのも、好きだからとかじゃなくて、ただ「死なれたら寝覚めが悪い」からに尽きたと思います。でもこの「信頼してくれたんだから、その信頼に応えなくちゃ」っていう素直な気持ちそのものが、花ちゃんが周りの人から愛されて育った証というか、こういうのを育ちの良さっていうんだよねえ。

死なせたくないと奮闘する中で、だんだん自分の中にある身勝手な「独り占めしたい」「自分を見てほしい」っていう気持ちを自覚しはじめた花ちゃんの変化が素晴らしかった。育ちがいいとさ、たぶん慣れてないんだよね。自分の中の黒い気持ちと向き合うことに。

本音と建前が全然違って、内心はグチャグチャでこんな自分がもう嫌だ、って泣き出しちゃうの、ほんとわかる。そうだよなあ。しかも好きな玄徳さんから直接訊かれちゃうわけですからね。「おれ結婚しようと思うんだけど、どう思う?」って。無自覚って罪だぜ。もう芙蓉ちゃんと付き合っちゃえばいいよ。

誰かを好きになるって、きれいな感情ばっかりじゃないし、むしろそうじゃない気持ちの方が大きかったりする。そんな汚い気持ちに向き合ったり振り回されたり、そういう人間っぽい心の動きをしっかり描いているのが言葉にできないぐらい心に響いた。

「いいから開くな!」→「壁ドン」の流れはもう何度も何度もリプレイしました。玄兄横顔イケメンすぎるし、ミキシンの演技、涙腺直撃すぎる…。このお声の前には誰もが無力。ここからだいぶ玄徳さんが「もーだめだ、抑えきれねー!ムリ!ガマンして大人ぶるのやーめた!」的に開き直っちゃって最高によかったです。いい年した大人が我慢できないのたまらん。

やっぱり王道でもなんでも、頻繁に頭ナデナデして大事に甘やかしてくれるお兄ちゃんキャラ、大好きですね。