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立ち往生

基本的にネタバレに配慮していないのでご注意ください。

ハーメルン感想

正直に言おう。斎藤さんファンブックに惹かれて人生で初めてガルスタを買った。980円も取られて体が震えた。ついでに財布を開ける手も震えた。薄桜鬼は追加要素ありとはいえ移植ベースなのに、何がどうしてこんなにバカスカ見開きで取り上げられるんだ。ページの使い方が贅沢すぎるし紙も質よすぎだしどこまでもカラーだし、放心してしばらく新品雑誌の匂いを嗅いだ。斎藤さんの匂いはしなかった。

かけるところにかけて、取れるところからとことん取る、という方針はたぶん全然間違ってない。でも乙女ゲー界の人たちはマイクロファイバータオルが好きすぎると思う。なにゆえそんなに身の回りを拭きたいのか?(言いたかっただけ)ちなみに本誌がぶ厚すぎでファンブックまで辿りつける気が全くしません。
 
折りたたまれた付録ポスターを見て、V6が好きで明星を買っていた中学生の頃や、ヒイロとデュオのスーツ姿書きおろしイラスト目当てにアニメージュアニメディアを買っていた高校生の頃を思い出しました。あれから15年経ってもおんなじようなことをしてるとは思いもしなかった。オタクはオタクとしてしか生きられないなとつくづく感じる日々です。でも節操なく萌えながら生きる毎日はとても楽しい。
 
で、どうしてここでこんなことを言っとるかというと、さといさん描きおろしのキリエが美しくて麗しくてもうどうしようもなかったからです。葉巻をくわえてこっちを見るなと叫びたい。君が好きだと叫びたい(from スラムダンク)。次回はハーメルンロビンフッドですとか言われて、それスルーするの無理じゃない? その次はどうしたってカラミアじゃないか。ちくしょう、バリスタ姿のカラミアがイケメンすぎて憎い。ランキングに使われてるキャプチャも、キリエがフーカの顎に銃を押し当てながらキスするシーンのスチルだったので、ガルスタの中の人と盛大に握手したくて仕方なかった。きみ、プレイしたろ?
 

ハーメルン
順調に野良ワンコに餌付けして手懐けていたら急展開でござるの巻。ハーメルンの素顔は、スカルートでチラッと垣間見えただけだったので、乙女ゲー王道を外さないチャラ兄さんキャラだろうことは予想できていたのだけど、フーカが数日会いに行かなかったら即効で廃人化していて度肝を抜かれた。相手が自分に靡いた頃にドカンと突き放すフーカの魔性っぷりがここでも輝きまくっていた。対グリムへのフーカの攻撃力がカンストしてる。
 
ストーリー自体はとても短かったけれど、どちらのエンドも余韻の残るルートだった。連れて行ってくれ、と頼むフーカにかけた「自分が淋しいってだけで連れていけるほど器用じゃない。オレに惚れているというなら、攫ってやる」この台詞が最高にドラマチックだった。カラミアさんときっと仲良くなれる、と無邪気に告げるフーカ。太陽のように大らかなカラミアの気質をよく知るハーメルンは、彼女がどれだけ大切に慈しまれてオズで暮らしているか、何も言わずとも悟っただろう。その温かい場所から彼女を連れ出すことの意味。

普通なら、自分が淋しいがために連れ出すほうがよほど不器用な振る舞いに感じるけれど、どこまでも利己的に振る舞うことこそ彼にとっては難しいことなのだ。カラミアと同じリーダー気質で、自分勝手に振舞っているように見えても実は全然そうではないんだとよく分かる。自分に惚れてくれた女を幸せにしたい、という動機なら、彼は困難に立ち向かえるのだ。それが自分にとって、時には彼女自身にとってさえ幸せではないかもしれないのが切ない。
 
ハーメルンを送り出すことを決めたフーカの成長もとても染みるものがあった。ロビン先生といいハーメルンといい、この2人と一緒にいると、フーカは何かを失う覚悟ができるみたいだ。失うことで得ることができるというのは真理で、腹をくくった女は強い。カッコつけさせてくれ、というハーメルンの意を汲んで言葉を飲み込んだ様子が潔くてとてもよかった。

カラミアだけが2人の声を聞いていて(ライオンだからね!)、フーカが真実を話すくだりが、オズへの愛が高まりすぎてどうしようもない。こういうシーンのカラミアの声音がほんっとたまんねえです。「盗み聞きするなとは言われなかったので」としっかり盗み聞きするキリエもたまんねえです。なんだかんだいいつつキリエはカラミアを立てるよねえ。

そして新米フーカに牢の警備を任せるカラミアの男気に叫び出したい。ただ一人気づいてなさそうなDTアクセルも愛おしい。2人は牢に隔てられてはいるけれど、ハーメルンは、予想外の存在であるフーカによって、「見える未来を決められたとおりになぞる」苦しみから抜け出せたのかもしれない。泣けるね。(@小野友樹ボイス)
 
ハーメルンが壊れるエンディングでは、これまでに一番と言っていいんじゃないかと思うぐらいしっかりしたフーカが見られた。独り立ちできるんじゃないか!! おばちゃん感動しちゃったよ。待つことを選んだならこれまでのようにオズに守られてはいられない、ときちんと判断できるフーカはいい子です。ちゃんとグラフィックがシスターの格好に変わったのも芸が細かいなと思った。

オスカーワイルド組が、あのCEROぶっ飛ばしエンディングをなかったことにしてしれっと登場していたのには笑った。しかもSMいけるドヘンタイ野郎アルファーニが唐突にコミュニケーションがどうとか名言っぽいこと言い出すし、マンボイと2人で牽制めいたことしだすし、何これマンボイルートこの先に続いてますか?