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立ち往生

基本的にネタバレに配慮していないのでご注意ください。

レンドフルール・ルイ感想

レンドフルール 乙女ゲーム感想

ルイさんからスタート

りんごを齧るヴィオレットに対して、可愛いだの俺の女だの言い出すキャラがいて、のっけから男尊女卑全開フルスロットルで、このゲームはクソゲーなのかそれともお笑いゲーなのか、とあやうく左スティックキーをオシャカにするところから始まった。

 

ルイが腹芸とか言いつつ発言が結構ストレートだし(むしろオルフェのほうが腹芸は得意そうな印象)、双子がただひたすら鬱陶しく、フルコンプできる自信がなかったので、一番好みそうなルイから攻略を始めた。いつも周りに台風が来てそうな髪型も慣れてくるとどうってことないから、馴染むって本当に大事。

何考えてるかわからないキャラ、という設定でありながら、言いたいことは割とわかりやすかったので、お互い言いたいことを理解しつつ刺々しい応酬という意味で、裏波との会話が一番楽しかった。胸につけているブローチっぽいものは裏波とオソロですか?

 

愛情と憐憫の境目

ルイの愛情表現は憐憫とよく似ていて、何も考えなくても口から出てくる口説き文句よりも「わたしは決して君のためには傷つかない(だから泣いていい)」みたいな、ヴィオレットを憐れむ様子が本心から感じられる台詞がすごく好きだなあと思った。

この先に何があるのか、どうなるのか、展開が読めてしまう辛さを淡々と享受しつつ、死なせてほしいと懇願する流れがドラマチック。やっと死ねる喜びと共にルイの胸にあったのは、ヴィオレットの胸に自分を刻んで去っていくことの倒錯的な喜びでもあったように思う。

 

愛情EDにしろ忠誠EDにしろ、目の前で起こることを第三者的にしか感じ取れない心のありようのまま結末を迎えたのが好きだ。ヴィオレットはルイのことを「わたしとは違う物の見方をするひと」と称していたけれど、歪んだ状態なりにヴィオレットへの愛情を表現しようとしているところに、ルイの生き様や足掻きみたいなものを感じて、騎士の中ではいちばん人間っぽいルートだなと個人的には感じた。

 

裏波が頭おかしくて素晴らしかった

でも、ルイよりも何よりも、とにかく裏波が光っていて、本音と嘘と嘘ではなく本音でもない発言の境界が一番曖昧でゾクゾクするほど引きこまれた。

浅葱さんが諦めたら自分は狂ってしまうかもしれない」がとてつもなく魅力的な台詞で、この出口のない世界に囚われて、そこでしか生きていけない息苦しさと狂気と諦めに支配されているさまがたまらない。蝶と騎士の組み合わせは、このコンビがいちばん好きです。

 

愛情EDでは、ルイがいつかヴィオレットに好きだと告げる日が来たらいいなと思うけれど、永遠に告げられないままであってもそれはそれでルイらしくていいなとも感じる。忠誠EDでヴィオレットに示した執着のほうが、愛情EDで見せる愛よりも強く感じられて、そこも好きだなあ。