立ち往生

基本的にネタバレに配慮していないのでご注意ください。

スタミュの感想とか

\サティスファイ!/

レオンの身勝手EDに魂を抜かれてレンドフルールを放置したまま年を越しそうです。乙女ゲームへの情熱が休息取ってどっか行った。当分一軍に戻ってくる気配はなさそうなんだけど、その間にも次々と発売され続ける乙女ゲー…。

さて2015年冬といえば「\サティスファイ!/」こと「スタミュ」です。
最初は腹筋を拳で攻めてくるこのアニメなんなん!?と半笑いだったけど、曲の良さやら、ツンデレ野暮助たちのチョロ助ぶりやら、華桜会トップたちのキラキラBLぶりやら、チーム柊のキャラ立ちぶりにすっかりやられてしまい、エンディング曲の発売を今か今かと待ち望むくらいには楽しみに見ている。うるせえアヤナギ・ショウ・タイム歌わせるぞ。

(1)展開が王道中の王道
唐突な歌い出しに腹筋を試されるが、スタミュの何がいいって、展開が王道中の王道というところ。ズブの素人ではあるが光るものと突出した前向きさで周囲を巻き込んでいく主人公と、個々人の問題を抱えつつまとまっていくチームメイトたち。(予想はしていたけど天花寺のあまりのチョロさには笑った。落とされた次の回には月皇に「星谷に八つ当たりしてんじゃねえ」みたいなこと言ってて笑った。「僕はあんなチョロくないから」とか言ってた月皇も、30分でしっかり落とされてて笑った。)

正直4話くらいまではイロモノ的に見ていたんだけど、最初に天花寺に「生まれ直してこい」というニュータイプな暴言を浴びせられたことを考えると、星谷をリーダーに決めた5話のシーンは結構グッとくるものがあった。ここまで5話しか時間を割いていないけど、ストーリー構成もキャラクター構成も、押さえるべきポイントをしっかり押さえているからなのか、不自然さは全くない。むしろ5話という短さの中で、よくここまで各キャラの存在感をしっかり出しつつストーリーをまとめたなと思うし、時間をかけて描けばいいってもんじゃないんだなという気分にさせてもらえる。

(2)魅力的な好敵手(と書いてライバルと読む)
ライバルであるチーム柊も、王道から外れずしっかり「ライバル」をしていて魅力的。バカにして噛み付いてくる卯川、力を認めつつ冷静に欠点を指摘する辰己と、「単なるいい奴ら」ではなく「ただ嫌な奴ら」でもなく、しっかり「ライバル」として立っているのがいいなと思う。
5話のアヤナギ・ショウ・タイムは何回見ても飽きない。動きがぴったり揃っているのに、練習着の着こなし方や指先・足先の動かし方に個性があり、辰己のパーカーが動きに合わせて細かく動いているのは本当に感動した。1分ちょっとのシーンだけれど、クール前半を締めるに相応しい力の入れようだと思う。本当にすごい。

このチーム柊のアヤナギ・ショウ・タイムが美しければ美しいほど、チーム鳳によるアヤナギ・ショウ・タイムの魅力が増すわけで、わざと手の動きやポーズを間違えさせていたり、立ち位置をズラしていたり、芸が細かいとしか言いようがない。(このシーンでの星谷のミスは、緊張しいの那雪がポーズを間違えたことにより、天花寺の立ち位置がズレ、そのために星谷がとちる、という「ミュージカルはチームである」という前提をきちんと踏まえたものになっている。また、さんざん星谷をバカにしていた天花寺と月皇が協力して星谷を助け、「友達と握手をすると星谷の運気が回復する」という伏線も回収される、というめちゃくちゃ気持ちのいいシーンでもある)

(3)曲がいい
\サティスファイ!/を始めとして、流れる曲の中毒性が高い。エンディングのタイトルをうまく読めてなかったんだけど、「星瞬」と書いて「せいしゅん」と読むのだと気づいて震えた。眩しい。このアニメ眩しい。

あとは先輩たちがあまりにもBLオーラ満載だったり、森久保キャラが横恋慕すぎて泣けたりするんだけれど、とにかくネタ枠っぽくて敬遠している人にも見てほしい「スタミュ」。

 


このあとはたぶん、柊くんと付き合いたくてたまらん森久保ボイスの彼(公式キャラ相関図のセリフが「柊くん…。」なのはもうアレだと思う)の策略でチーム鳳はスター枠じゃなくなり、野外ステージで公演せざるを得なくなるんだろうけど、そこでチーム柊と同じくらいかそれ以上の観客を集めるようなステージをするんだろうと思う。

展開は王道、だけどそれはつまらないことと同義じゃない。チーム鳳の5人がどんなステージを見せるのか、それがどう描かれるのか楽しみなアニメです。あとエンディング曲の発売が待ち遠しい。