立ち往生

基本的にネタバレに配慮していないのでご注意ください。

Collar×Malice(カラーマリス)プレイ感想①~峰雄・岡崎・白石ルート

カラマリ終わりました。岡崎に床ローリングし、笹塚にすっころび、白石さんに号泣し、さあ柳パイセン行くで! ってなったあたりで刀剣乱舞に連隊戦をぶっこまれ、年内にイエスカネヒラするためにしばし放置していましたが、無事にフルコンしました。いや~、とてもよかった。とてもよかったですよ。これ新宿聖地巡礼したいね。

(いつものようにネタバレ放題ですよ!念のため!)

 

峰雄ルート

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最初から最後までただの厨二病童貞なのがよかった(言葉を選べない)。キスシーンでも眼帯外さないから、あたしゃ真顔になったよ!

でも他ルートをやるとわかるんですが、峰雄くんはオバカだけど決して馬鹿ではなかったので、ダメな大人揃いの事務所内では意外と良識派だった。市香ちゃんと一番年が近いこともあってか、一番パートナーらしい二人組だったし、背伸びしない市香ちゃんが見られたのは後から考えるとこのルートだけだった。エンジンがかかってから、因縁の現場に戻ってひとり先輩に誓いをたてるシーンは、わかってはいてもやっぱりグッとくる。

 

岡崎ルート

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岡崎~~~~!!!おおぃ!岡崎!このやろう!って言っていいですか?いいよね? 言いたくなる。このルート終えると言いたくなる。キャラビジュアルだけ見て、ふんわり優しい系キャラなのかな、あんまり合わないかもな…とか思っていて本当にすいません。ふんわりどころじゃなかった。ド級の腹黒ドSだった。すいませんでした。でも岡崎って呼び捨てにしたい。

とにかく岡崎は最初から市香ちゃん好き好きオーラが出まくりで、乙女ゲーって割と軽率に主人公のことを好きになる(むしろよくわからんが最初から好き)みたいなキャラが多いので、プレイヤーは騙される。共通ルートで肩に頭こてん寝(いま命名)してくるなんてこいつチョロい枠やな…と騙される。ところがどっこい、個別ルートの折り返しあたりで、それを盛大にひっくり返されるので、このあたりから岡崎への「はぁ~~~!?」が止まらない。もう完全に「行け市香、言ったれ!一発殴ったれ!」的な気分。

このすれ違い大喧嘩からの市香ちゃんビンタ事件まで、岡崎は徹頭徹尾、自分のことしか考えていないんだけれど、市香ちゃんも負けず劣らず自分本位で、その身勝手さを自覚しているのがとてもいい。「他の人に死なれても、岡崎さんには死んでほしくない」と躊躇わずに言えてしまうこの子が好きだ。だって聖人君子でもあるまいに、人間なんてみんな勝手なもの。うわべの綺麗事じゃなく、「死んでほしくないから生きろ」と真正面から押し付けられる市香ちゃんだから、岡崎も自分の現実逃避と向き合う覚悟ができたのだと思う。

 

そしてやっぱり梶くんの「なんで嘘つくの?」の演技に震える。ここは、岡崎から電話がかかってくる場面からスチル回想に入れてほしかった…。梶くんの声音の切り替わりが凄まじいんですよ。「ねえ、俺言ったよね?」から背筋がゾクッとする。嘘を貫けると思われていたことにも、嘘がすぐにわかってしまうことにも、そんな稚拙な嘘をつかせてしまう自分にも、岡崎は全部に怒っている。

あんなに何にも感情を動かさなかった岡崎が、ここからラストシーンまで激流のように感情を吐き出していくので、もうたまらない。2年前からずっと、自分の無力さに怒りたくて、泣きたくて、どうしようもなかった慟哭を、市香ちゃんがこじあけてくれたんだな。

最後は本当に市香ちゃんが死ぬかと思ったので、岡崎の「嫌だ、聞きたくない!」の絶叫と一緒に号泣したし、市香ちゃんの意識が薄れるのと共にエンディング曲が流れてきた時「えーーここで終わるんかよ!?これベストEDだよね!?えっ!?!?」って涙が引っ込んだ。この展開コドリアでも見て騙されたやつだったし、そういえばコドリアのジョーさん、スタッフロールにいらっしゃったよね…わたしは今回もジョーさんの手の上だった。

 

それにしても、ナチュラルに経験豊富な岡崎最高だったし、わざわざ首輪に聞かせた(聞かせたよね??)岡崎の変態ぶりはたまらんかった。いや~首輪の向こうで聞かされたゼロの安否が心配です。ちなみに「いちゃいちゃしたいです」と言った市香ちゃんに「本気?」と返す際の梶くんのかすれ声が至高なので、まだの方はヘッドホンでリプレイしてみてください。

 

白石ルート

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木村良平氏の息継ぎなし長セリフ回しが凄まじかった白石さん。句読点無視してウィンドウまるごとずっと喋ってる気がした。なんの変哲もないセリフひとつでも、悪役感・意味深さが飛び抜けてましたね。

ともあれ、キャストインタビューで、木村良平氏が「白石を救ってあげてください」と言っていた意味がよくわかった。彼は市香ちゃんにしか救えないし、ある意味市香ちゃんだけでは救えなかった。柳さんルートで垣間見える、柳さんとの関係性もとても深い。10年の歳月は何かを変えることができるし、他人は誰かの思うとおりに行動することなんてない。人とも自分とも向き合ったことのない白石には、それがわからない。

その奔放さそのままに市香ちゃんを翻弄しつづけた結果、思い通りにならない市香ちゃんと向き合わざるを得なくなり、変化する自分自身から逃げられなくなる展開は、予想通りとはいえ、胸に迫るものがあった。

 

終わり方も「えーーここで終わるんかよ!?これベストEDだよね!?えっ!?!?」(2回め)で…とっさに嘘をつく白石の「笑顔でごまかすのは得意なんだ」みたいな言葉に思わず泣いた。嘘を見抜いてくれる相手だった市香ちゃんに、また最初から嘘をつかなくちゃいけないなんて。白石さんと市香ちゃんの始まりは嘘からだったけれど、またやり直せることになっても、再び嘘から始めなくてはいけないなんて、こんな残酷なことがあるんだろうか。

でも最後はうっすら救いが見える終わり方でよかった。犯罪者である白石が自分と向き合うなら、自首するより他ないだろうし、自分と向き合わずに終わるなら、それこそ彼が市香ちゃんと出会った意味すらなくなってしまう。刑期は随分長そうだけど、心の底から幸せになってほしいよ、白石…。あと向井さんが本当に可愛くて素敵な女性なのでもっと優しくしてあげてほしい。柳さんルートの向井さんがツンデレの女神。酒乱だけど。

 

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