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立ち往生

基本的にネタバレに配慮していないのでご注意ください。

ソラユメ感想

ソラユメ 乙女ゲーム感想

年末年始は「ソラユメ」と「Code:Realize」をプレイしてました。
ソラユメはフルコンプ完了。

ソラユメは「他キャラルートでこそキャラが輝く」不思議なゲームだと思った。

フルコンプした後のモヤモヤ感はなんだろう。最後の方は、ボイスもかなり飛ばしてしまった。これはひとえに主人公にハマれなかったこと。これに尽きると思う。

バカがつくほど純真で一途に素直な子はとても可愛いけれど、やりすぎるとただのアホだ。これに振り回されるキャラが気の毒で気の毒で、イライラしながら読み進めてしまった。何もできないだけじゃない、何もやらないくせに、八つ当たりだけは一人前で、おまけに「自分がそう思いたいから」という理由だけで思い込んで突っ走って周りに迷惑をかけ続ける皐月ちゃん。朝峰くん、もといヘリオトロープのセリフに「お前が入れ込まれる理由が理解できない」的なものがあったけれど、これには心底同意した。

理解の範疇を超えた現象に巻き込まれて、それはたぶん自分が原因で、そして目の前にいる人が現象を引き起こしている、なんて状態に陥ったら、目の前にぶら下げられた都合のいい結論を信じたくなる気持ちはわかる。だけど自分の力で、その虚構に見切りをつけてほしかった。「世の中にある感情は決して綺麗なものばかりじゃない」ことを、きちんと受け止めてほしかったな…。

唯一、この子カッコいいな!と思ったのは、水窪くんルートで走り去った鈴菜を追いかけようとして山瀬くんに止められたシーンです。山瀬くんに「追いかけて何て謝るつもりなんだ? 水窪を好きになってごめんとでも言うのか?」と投げかけられ、「ううん、1人にしてごめんねって言うの」とサラッと返したところね。ここは山瀬くんも輝いてるー!!

●朝峰くん
メインキャラだから一番最後にしたほうがいい、のは本当だったね。餘部先輩を最後にしちゃったんだよ…。でもこういうキャラ、私あんまり好きじゃないのです本当に。内面は子どものままとはいえ子どもすぎないか…?? ただ、終わり方はBGMも相まってかなり切なくはありました。どう転んでも2人がちゃんと結ばれるエンディングはない、というのは、ひとつの正解の形ではあると思う。

●暁兄
鼻声が気になってシナリオどころじゃなかった。

餘部先輩
すごくすごく意味深なキャラで、正直なところ彼のシナリオに期待して買ったのに、記憶喪失のあたりからズッコケ感に足を取られ、ご都合よろしく何事もなかったかのように再登場するエンディングで完全に撃沈されました。謎が徐々に明らかになっていく過程は面白かったけれど、記憶喪失になってしまった後は、餘部先輩の「大切な所に絶対触れられないように笑顔でバリケードを作る」感じが全くなくなってしまって、プレイしつつ淋しくなった。でも記憶喪失にでもならないと、自分から種明かしなんて絶対やらないだろうしね…。難しいところですね…。

餘部先輩はやっぱり、暁兄ルートで一番輝いてますね。真に彼の生き様の切なさを感じるなら、餘部先輩を攻略してから暁兄ルートに入るべきだと思います。もちろん暁兄ルートだから、餘部先輩は早々に退場するわけだけれど、あの扉越しの別れ(皐月ちゃんはもちろん知らないけれど、これきり、永遠の別れ)は、餘部先輩の背景を知っていると切なさが倍増する。

「最後に、卑怯な言葉を残していってもいいかな。」

好きだ、という気持ちは一種の押し付けだ。餘部先輩は、好きだと言い逃げる自分の罪深さをよくわかっている。だけど言わずにはいられない。もう二度と会えないから。この葛藤がたまらんね。好きだという感情は、決して美しいばかりではないんだ。

「君のことが、ずっと、好きだったよ」

過去形!!ここで過去形。「花咲くまにまに」でもそうだったけれど、別れ際の「過去好きメソッド」(たったいま命名)は本当に切ない。切なすぎる。2人に未来が存在しないことを知っていること、それでも想いを伝えたい卑怯さがないまぜになっているから切ない。相手には、これからも前を向いて歩いてほしい。自分のことを引きずってほしくない。けれど忘れてほしくない。そんな気持ちが全部こもった過去形の愛の告白。ソラユメで一番好きなシーンです。

水窪くん
ヘリオトロープを絡ませなくてよかったぐらいの普通の子だったね…。それにしても彼はなぜこんなに皐月ちゃんにベタ惚れなのか、最後までわからなかった。つーか声ちっさいよ!!ねえ!!

●山瀬くん
にぎやか幼なじみキャラということで完全に射程外だったけれど、終わってみれば彼が一番カッコよかった。ソラユメで一番男前なのは山瀬くんです。普段ギャースカ賑やかな分、シリアスな面が見えるとグッとくるね。背負っているものも大きいのに、「なんてことないよ!」の体で皐月ちゃんを守り、周囲にも気を遣い、力仕事もどんとこいで浴衣の着付けもできる。非の打ち所なし!

幼なじみだから、最初から皐月ちゃんへの好意がダダ漏れでも全く不自然ではなかったし、最初から終わりまですんなり楽しめました。

●ルーエン
突っ込みどころの多いツンデレキャラだけど、自ルートの最後の最後で、過去に好きだった女性のことを明かされてびっくらこきました…。いや、それ皐月ちゃんには超えるの無理やで…みたいな…。

BGMはすごくよかったなあ。OP曲もいいし、OP曲ピアノアレンジの「蜃気楼」が最高に素晴らしい。使われるタイミングも素敵でした。